第11回世界湖沼会議
「湖沼流域の持続的管理に向けて:世界の経験とアフリカ大陸の課題」
- 2005年10月31日-11月4日
- ケニア共和国、ナイロビ市
- 会場:ケニヤッタ・インターナショナル・コンファレンス・センター
第11回世界湖沼会議開催される
第11回世界湖沼会議が、2005年10月31日から11月4日まで、ケニア共和国ナイロビ市のケニヤッタ・インターナショナル・コンフェレンス・センター(KICC)で開催されました。今回の世界湖沼会議は、ケニア共和国水資源潅漑省との共催で、アフリカ大陸で初めての開催となりましたが、世界47カ国から770名の研究者、行政官、NGO関係者などが参加し、大きな成功を収めました。

会議では、9つのセッション(サブセッションの合計は26)と、6つの特別セッションにおいて、合計約400の論文が口頭もしくはポスターで発表され、世界の湖沼の持続可能な利用と保全に向けての 積極的な議論が展開されました。特に、危機的な状況にあるアフリカの湖沼に関して、その現状と課題が多く報告され、今後の健全な管理方策について 熱心な議論が交わされたことは、アフリカ大陸のみならず、開発途上国の湖沼環境保全を推進していくうえで、大きな契機となるものと考えられます。

今回の湖沼会議においては、会期前(10月28日〜30日)エクスカーションとして、「キスム(ビクトリア湖)」、 会期中(11月2日)エクスカーションとして、「ナクル湖」、「ボゴリア湖」および「ケニア山」、会期後(11月5日〜7日)エクスカーションとして、「マサイ・マラ国立保護区」、「モンバサ」および「キスム(ビクトリア湖)」と多彩なエクスカーションのコースが設定され、多くの参加がありました。
会議最終日の11月4日には、アフリカ大陸水関係大臣級会合において「第11回世界湖沼会議ナイロビ決議」が承認され、また閉会式において「第11回世界湖沼会議声明書」が採択されました。
次回第12回世界湖沼会議は、2007年10月28日から11月2日までインドのジャイプールで開催することになり、このことが、 第11回世界湖沼会議の閉会式でインド政府環境森林省の代表より発表されました。
ILEC主催セッションについて
今回の世界湖沼会議においては、ILECが取りまとめ機関として実施した地球環境ファシリティ(GEF)のプロジェクト「湖沼流域管理イニシアティブに向けて:GEF支援対象湖沼と他の湖沼における流域管理の経験と課題」の成果である「湖沼流域管理イニシアティブ(LBMI)」を発表し、統合的水資源管理(IWRM)の中心的命題として高く評価されました。

2003年の第3回世界水フォーラム滋賀県デーで発表した「世界湖沼ビジョン」は、多くの支持を受け、各国言語への翻訳が進むとともにその精神を受けて各地で、「地域ビジョン」の作成や湖沼の持続可能な管理のためのNGO活動などが展開されていますが、さらにその普及が求められます。
このため、ILECと滋賀県は、第11回世界湖沼会議において、「世界湖沼ビジョンセッション(特別セッション)」、「住民参加セッション(サブセッション5A)」を主催し、「世界湖沼ビジョン」の意義の再認識とこれまでの普及活動の総括を行い、より一層の普及に務めました。
今後、ILECは、次回インドでの第12回世界湖沼会議に向け、「世界湖沼ビジョン行動集」の作成を進めることとしております。

住民が環境保全活動に有意義に参加するために、住民自身が地域の環境情報を共有することが重要であり、GIS(地図情報システム)はその有力なツールの1つです。今回の世界湖沼会議においては、ナクルへのエクスカーションの機会を利用して、ナクル市におけるGIS活動を含む住民の環境保全にむけた取り組みを見学するとともに、市民との交流を深めました。また、湖沼会議の会場において「市民・NGO会合」を主催し、GISを利用した住民活動および東アフリカ諸国におけるNGOの取り組みを紹介し、意見交換を行いました。
ILECでは、1990年度から独立行政法人国際協力機構(JICA)の委託を受け、2004年度までに15回の「JICA湖沼水質保全研修」を実施し合計40カ国155名の研修員を輩出してきましたが、今回の世界湖沼会議の機会を利用し、アフリカからの研修員を対象とした「JICA―ILECフォローアップ研修」を実施し、帰国研修員10名の帰国後のフォローとして、コースリーダーの京都大学松井三郎教授と滋賀大学中村正久教授の指導のもと、発展的教育を行いました。このフォローアップ研修のうち2回は、湖沼会議のオープンセッションとしたため、多くの一般参加もあり、積極的な議論が交わされました。
世界湖沼会議におけるILECの次の活動については、独立行政法人環境再生保全機構からの支援を受けました。「世界湖沼ビジョンセッション(特別セッション)」・「住民参加セッション(サブセッション5A)」・「市民・NGO会合」・「ナクル湖視察」、また独立行政法人国際交流基金からは、「市民・NGO会合」・「ナクル湖視察」の活動について支援を受けました。

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