持続可能な水資源利用のための湖沼流域管理

Managing Lakes and their Basins for Sustainable Use

ILBM推進

統合的湖沼流域管理(ILBM)は、湖沼と流域の管理を任された組織や利害関係者が、湖沼がもつ静水システムの特徴を踏まえた上で、その資源の持続可能な利用と保全の実現に必要な概念を示しています。世界の湖沼環境の改善は、長期にわたる強力な政治的コミットメントの下、6つの要素(組織・体制、政策、参加、技術、情報、財政)について統合的に取組むILBMを推進することで、はじめて可能となります。ILBMの展開活動の一環として、ケニアにおいて国内の湖沼での適用を広げるとともに、国家政策への提案を進める「アフリカにおけるILBMの推進事業」を行っています。また、世界各地域の科学委員との連携のもと、各地においてILBM普及の取組を進めています。

ILBMとは

ILBMプラットフォームにおけるガバナンスの6本柱

azumaya

組織体制や仕組み「組織・体制」

地域から国家間までの様々なレベルで運営され、資源の利用者すべての利益のために湖沼と流域を管理する組織・体制

政策の枠組みや法制度「政策」

法律・条例から、伝統的・非公式な取り決め(風習・慣習・しきたり等)まで、湖沼資源の利用とそれがおよぼす影響を統制する規範

利害関係者の参加「参加」

住民、利害関係者、湖沼に関わりを持つすべての人々の参加

技術的取組の可能性と限界「技術」

河川の流量制御・流路変更、排水処理、湿地の回復と造成、森林の再生と植林、湖の水位調節、堆積土砂の浚渫などの保全技術や環境改善技術

科学的知見「情報」

伝統的知恵から科学的知見まで、湖沼管理を効率的に進めるための情報

持続可能な財源の調達「財政」

湖沼流域管理を長期間にわたって継続するために必要な資金