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2022年度JICA課題別研修・世界9カ国より研修員来日

国際湖沼環境委員会(ILEC)は、独立行政法人国際協力機構(JICA)からの委託を受けて、毎年課題別研修「水資源の持続可能な利用と保全のための統合的湖沼・河川・沿岸流域管理」を実施しています。本年度は2023年1月10日(火)から31日(火)にかけて、世界9カ国から河川・湖沼・沿岸流域管理に関わる開発途上国の中央及び地方行政官や大学関係者等9名が来日し、ILEC施設(草津)にて研修(Part2)を行います。本年度は2022年9月に実施したオンライン研修(Part1)と合わせての研修となり、3年ぶりの来日が可能となりました。約3週間の日程においては、県内外の大学や企業から迎えた講師による講義に加え、関係施設の視察を行います。

研修の背景・目的
河川・湖沼・沿岸流域では、住民生活、産業活動が急速に発展し、水源を含む環境汚染が進んでいます。特に開発途上国の湖沼流域が直面する問題は、水質汚濁、土壌堆積、藻類の異常繁茂など多岐にわたります。これらの問題は複合的な要因により発生しており、明確な流域管理施策のもと、環境保全を図る必要に迫られています。本研修では「組織・体制」、「政策」、「技術」、「参加」、「情報」、「財政」という6つの要素を包括的に捉えた管理手法、「統合的湖沼流域管理(ILBM)」をベースに、琵琶湖の水環境保全への住民、行政、企業、大学などの取組、さらに淀川流域を含めた統合的流域管理の取組を紹介し、参加国の水環境問題の解決に貢献することを目的としています。

参加国・参加人数
9カ国9名(フィリピン、カンボジア、バングラデシュ、ニカラグア、ナイジェリア、コートジボワール、アルバニア、ボツワナ、ボリビア)

主な研修内容
・統合的湖沼流域管理(ILBM)
・琵琶湖環境保全に係る滋賀県の取組
・水質改善/モニタリング・GIS・環境教育・エコツーリズム・廃棄物管理等
・関係施設視察(琵琶湖環境科学研究センター、琵琶湖博物館、湖南中部浄化センター、琵琶湖河川事務所、株式会社日吉等)

※ 1989年から今日まで、ILECはJICA研修を含め、世界71か国から562名の研修生を受け入れ、人材育成を実施しています。(2022年12月現在)